ANAカードの学生専用カードを所持していた学生さんが卒業して社会人になった場合、ANAカードの切り替えが必要です。
今回は学生用ANAカードを利用している学生さんが学校を卒業した後に、ANAカードはどうなるのかをみていきましょう。
学生用ANAカードは学校を卒業したら一般ANAカードに自動で切り替えられますが、国際ブランドによってANAカードの発行会社が違いますので、ANAカードに付帯する特典も若干異なっています。
卒業後は自動切り替えで一般ANAカードに
学生用ANAカードは卒業後、一般ANAカードに自動切り替えされます。一般ANAカードに切り替えられると年会費やマイル移行手数料が必要になるなど、クレジットカードの機能に変更があります。それ以外では特に大きな変更はありませんので、引き続きANAマイルを貯めるために利用しましょう。
国際ブランド別ANAカード発行会社について
ANAカードは国際ブランドによってANAカードを発行しているクレジットカード会社が違います。それぞれ三井住友VISAがANAカード(VISA/MasterCard)を、JCBがANAカード(JCB)を発行しています。
国際ブランドによってANAカードの発行会社が違うことで、ANAカード本体の性能に多少の違いがあります。
おもな違いが「マイル移行手数料」です。「マイル移動手数料」は、ANAカードの決済利用で付与される1ポイントを5マイルにするか、10マイルにするかで手数料が決まります。1ポイントを5マイルにするには手数料はかかりませんが、1ポイントを10マイルにするには「マイル移行手数料」が必要になります。
学生用ANAカード/一般カードの国際ブランド別比較
ANAカードを国際ブランド別に学生用・一般用に分け、学生さんが卒業した後にANAカードがどう変化するかを比較してみます。
カード名 | ANAカード(学生) |
ANAカード |
ANAカード(学生) |
ANAカード |
||
国際ブランド | ||||||
電子マネー | ||||||
年会費 | 初年度 | 1,242円(税込) | 2,000円 | 無料 | 無料 | |
2年目 | 1,242円(税込) | 2,000円 | 無料 | 2,000円 | ||
WEB明細登録 | 無料 | 1,500円 | – | – | ||
マイ・ペイすリボ | 無料 | 1,025円 | ||||
WEB明細登録
マイ・ペイすリボ
|
無料 | 525円 | ||||
ETC | 初年度 | 無料 | 無料 | |||
2年目 |
500円
条件付無料
|
無料 | ||||
家族
カード
|
初年度 | – | 無料 | – | 1,000円 | |
2年目 | 1,000円 | 1,000円 | ||||
利用可能枠 | 10~30万 | 20~100万 | 個別に設定する | |||
海外旅行傷害保険 | 1,000万 | |||||
ショッピング保険 | 100万 | |||||
ポイント | 1,000円=1P | |||||
ボーナス
マイル
|
入会時 | 1000マイル | ||||
更新時 | 1000マイル | |||||
卒業後の自動切替 | 2000マイル | – | 2000マイル | – | ||
マイル
移行
手数料
|
5マイルコース
|
無料 | 無料 | 無料 | 無料 | |
10マイルコース
|
6,000円/年 | 6,000円/年 | 無料 | 5,000円/年 | ||
備考 | ■ANAカード『VISA、MasteCard』
学生用ANAカードは在学中年会費無料 一般カードは初年度年会費無料(2年目以降も割引有) 最大32000マイル相当プレゼント(2017年1月現在) |
次にANAカードの年会費、マイル移行手数料の2つを比較してみましょう。
年会費
国際ブランドがVISA・MasterCardのANAカードは三井住友VISAから発行されているクレジットカードですので、WEB明細登録、マイペイすリボを利用することで年会費を大幅に少なくすることができます。一方ANAカード(JCB)は年会費をその金額のまま支払う必要があります。
ポイント移行手数料
ANAカードは決済利用付与されたポイントをマイルに交換することができます。交換する際のマイルのレートは5マイルコースと10マイルコースに分かれていて、学生用ANAカード(JCB)のみ10マイルコースを無料で利用することができます。それ以外の学生用ANAカード・一般ANAカードはマイル移行手数料が必要です。
5マイルコースであればマイル移行手数料は必要ありません。どちらを利用してもいいのですが当然10マイルコースの方がマイルを早く貯めることができます。
また10マイルコースを利用するかどうか決めるためには、1マイルの価値を知ることで判断すればよいでしょう。
5マイルコースと10マイルコースで手に入るマイル数の差を1マイルの値段でかけると、マイル移行手数料を支払った方がお得なのかどうか判断することができます。
学生用ANAカードの選び方について
ANAカードは学生でも一部の一般カードを作ることができますが、年会費やその他の特典を考えますと学生用ANAカードの方が優遇されていますので、学生さんであれば学生用ANAカードの利用がおすすめです。なお海外旅行傷害保険は付帯されていますが、補償内容は十分とはいえませんので、保険重視であれば別のクレジットカードをおすすめします。または年会費無料で海外旅行傷害保険が充実している「学生専用ライフカード」「エポスカード」などのクレジットカードを併用することで補ってもよいでしょう。
学生用ANAカードは2種類ある
前述しましたが、学生用ANAカードは発行会社によって2種類あります。JCBから発行されている学生用ANAカード(JCB)と三井住友カードから発行されている学生用ANAカード(VISA/MasterCard)です。
ANAカードの利用でマイルを獲得するには
学生用ANAカードを決済利用して積極的にマイルを貯めたい場合は、学生用ANAカード(JCB)を利用しましょう。ANAマイルを効率良く貯めるには、ANAカードを利用して付与されたポイントをマイルへ移行する際の移行レートをできるだけよくすることが大切です。
学生用ANAカード(JCB)は、1p⇒10マイルの『10マイルコース』が手数料無料で利用できますが、学生用ANAカード(VISA/MasterCard)は1p⇒5マイルの『5マイルコース』は無料ですが、1p⇒10マイルの『10マイルコース』の利用は税別6,000円の手数料が必要になります。
同じサービスですがANAカードの発行会社によって大きな違いがあります。ですから学生用ANAカードの利用で積極的にマイルを貯めたい学生さんは、学生用ANAカード(JCB)を利用しましょう。
ANAカードの利用によるマイル獲得に積極的でない場合
ANAマイルを貯める方法は、ANAカードの決済利用だけではありません。ANAの航空機をよく利用しANAカードの決済利用によるマイルの獲得にそれほどの興味がないという学生さんは、学生用ANAカード(VISA/MasterCard)を選択しても「10マイルコース」を利用しなければマイル移行手数料が発生することもありません。
このような場合、VISAとMasterCardのどちらの国際ブランドがついた学生用ANAカードを選ぶかが問題になりますが、結論から言えばどちらを選んでもよいでしょう。強いていえば「VISA」の方が海外加盟店数が多いので、海外でクレジットカードを利用することを考えると国際ブランドがVISA」である学生用ANAカード(VISA)をおすすめします。
まとめ
学生用ANAカードは学生さんが卒業して社会人になると一般カードへ切り替えられます。一般カードへと継続する場合は、卒業ボーナスとして2,000マイルのボーナスマイルがもえます。しかし学生用カードではなくなりますので、学生専用の特典はなくなります。ANAカードを継続して持つ価値があるかどうか改めて考える必要があるでしょう。
これから学生用ANAカードの申し込みを検討している学生さんであれば、卒業後の一般カードへの切り替え後のANAカードの使い勝手を考えての申し込みが良いのですが、そこまで判断するのは難しいでしょう。そうなるとやはり学生の間は「10マイル移行手数料」が無料の学生用ANAカード(JCB)が一番おすすめできる学生用ANAカードになります。
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