ANAのクレジットカードには学生さんのみが加入できるANA学生カードがあります。選べる国際ブランドはVISA、MasterCard、JCBの3つです。ANAカード(学生用)はANA一般カードと同一の特典に加えて学生限定のオリジナルの特典が加わっていますので大変お得な学生カードです。
今回はANAカード(学生用)のメリット、デメリット、お得な使い方についてまとめてみます。
ANAクレジットカード:学生用とは
ANA学生カードの年会費は無料で、家族カードはありません。
ANA学生カードもAMCカードやANA一般カードと同様に、ANAマイレージクラブカードの「スキップサービス機能」が付いていますので、ANA 国内線搭乗時にチェックイン不要で待ち時間なしでANA航空機に搭乗することができます。
ANAクレジットカードの学生カードで選択できる国際ブランドはVISA、MasterCard、JCBの3つです。
このうち、VISAとMasterCardの発行会社は三井住友カード、JCBの発行会社はJCBです。
ANAのクレジットカードの国際ブランドがVISAとMasterCardの学生カードは、三井住友カードが発行していますので、国際ブランドの違い以外のクレジットカードの特典などの仕様は同じです。
ANAのクレジットカードのうち国際ブランドがJCBの学生カードは、国際ブランドがVISA/MasterCardの学生カードとマイル移行手数料、マイル付与率などが異っています。どちらの国際ブランドの学生カードを選べばよいかは、以下で考えてみましょう。
ANA学生カードとANA一般カードはどちらがお得か
ANAのクレジットカードを所有しようと思った時、学生カードか一般のANAカードのどちらを選ぶか迷う人もいるでしょう。ANAのクレジットカードのうち学生カードは一般カードと同一の特典が付与されています。学生カードだから特典が少ないということはありません。ANA学生カードは、ANA一般カードの特典に加えて学生限定のオリジナル特典がありますので、ANA学生カードの方がお得です。
ANA学生カードのマイル移行手数料・マイル付与率について
航空系のクレジットカードで重要なマイル移行手数料・マイル付与率は、JCB、VISA/MasterCardでそれぞれ異なっています。VISAとMasterCardは同一です。国際ブランドの違いによって、マイル移行手数料・マイル付与率がどのような違いがあるのかみていきましょう。
ANA学生カード/JCBの場合
ANAカード(学生用)JCBカードは、クレジットカード利用で1,000円につき「Oki Dokiポイント」が1ポイント付与されるのが基本のポイントプログラムです。
Oki Dokiポイントとは、JCBのポイント・プログラムで、買い物の決済利用だけでなく携帯電話・電気・水道・ガス・放送料金の支払時も、Oki Dokiポイントが付与されます。Oki Dokiポイントの有効期限は2年間と長めですので、ポイント失効のリスクが少ないです。
Oki Dokiポイントはいろいろな商品との交換の他に、ANAマイルに交換することができます。Oki DokiポイントのANAマイルへの交換レートは、ANA JCB一般カードの場合は、以下の2つのコースがあります。
10マイルコース:1ポイント→10マイル(マイル付与率1.0%)
5マイルコース:1ポイント→5マイル(マイル付与率0.5%)
5マイルコースのマイル移行手数料は無料ですが、10マイルコースは、ANA一般カードであれば5,400円(税込)のマイル移行手数料が必要です。ANAカード(学生用)JCBカードは、特典として10マイルコースのANAマイルの移行手数料が無料です。10マイルコースのマイル付与率1.0%が手数料なしでそのまま移行できますので大変お得です。
ANAカード(学生用)JCBカードは、年間の買い物の利用金額が一定以上になると、翌年度のポイント還元率がアップします。1年間の集計期間は12月16日~翌年12月15日で、年間利用額50万円以上で「スターβ」、100万円以上で「スターα」となります。
スターβになると、10%のボーナスポイントが付与されます。このボーナスポイントは1ポイント3マイルで移行できますのでマイル付与率は0.03%相当です。スターα は、20%のボーナスポイントが付与され、利用金額の0.06%がANAマイルに移行できます。
ANA学生カード/VISA・MasterCardの場合
ANAカード(学生用)VISA/マスターカードは、クレジットカードの利用で1,000円につきワールドプレゼント1ポイントが付与されるのが基本です。「ワールドプレゼント」とは、三井住友カードのポイント・プログラムで、携帯電話・電気・水道・ガス・放送料金の支払時も、ポイントが付与されます。ポイントの有効期限は2年間で、ポイント失効のリスクは少ないです。ポイントをANAマイルに移行したら、ANAマイルの有効期間は移行時点から3年間になります。
ワールドプレゼントポイントはいろいろな商品と交換できる他、ANAマイルに交換することができます。ワールドプレゼントポイントのANAマイルへの交換レートは、以下の2つのコースによって違います。
5マイルコース:1ポイント→5マイル(マイル付与率0.5%)
10マイルコース:1ポイント→10マイル(マイル付与率1.0%)
ANAマイルへの移行手数料は、5マイルコースは無料ですが、10マイルコースは6,480円(税込)が必要です。
「5マイルコースと10マイルコースのどちらを選べばよいでしょうか。1マイルの価値を2円と考えた場合で計算してみましょう。
2年に1回マイルを移行する場合には、損益分岐点は年324,000円の利用となります。1ヶ月あたり約27,000円で、これ未満なら5マイル、超えるのであれば10マイルコースがお得です。
5マイル:還元額3,240円(1,620マイル×2円)-年会費2,160円(割引時1,107円)=1,080円(年会費割引時2,133円)
10マイル:還元額6,480円(3,240マイル×2円)-年会費2,160円(割引時1,107円)-実質移行手数料3,240円=1,080円(年会費割引時2,133円)
毎年マイルを移行する場合には、損益分岐点は年648,000円の利用と考えられ、1ヶ月あたり約54,000円です。これ未満なら5マイル、超えるのであれば10マイルコースが良いでしょう。
5マイル:還元額6,480円(3,240マイル×2円)-年会費2,160円(割引時1,107円)=4,320円(年会費割引時5,373円)
10マイル:還元額12,960円(6,480マイル×2円)-年会費2,160円(割引時1,107円)-移行手数料6,480円=4,320円(年会費割引時5,373円)
JCB/VISA・Masterのどの国際ブランドのANAカード(学生用)を選ぶか
学生専用のお得なANAカードではあるのですが、10マイルコースの移行手数料がJCBは無料なのに、VISA/Masterカードの場合は6,000円(税別)も必要です。これは、大きなデメリットです。そう考えると、VISAやMasterCardに特別のこだわりがない限りはANAカード(学生用)JCBを選ぶべきでしょう。
ANA学生カード限定のスカイメイト割引とボーナスマイルについて
ANAカード(学生用)はどの国際ブランドのクレジットカードでもスカイメイトの特別割引を利用できます。スカイメイト割引とは、満12歳以上22歳未満の方が利用できるANAの割引サービスで、航空券が最大で約50%割引になり、大変お得です。
スカイメイト割引の航空券はANA国内線空港カウンター、または旅行会社で購入することができます。搭乗の当日には、生年月日確認登録済みのANAマイレージクラブカードまたはANAカード、運転免許証/パスポート/住民票/健康保険証などの公的書類原本が必要です。
スカイメイトの特別割引は、たとえば、東京(羽田)→札幌(千歳)が19,850円(2016年5月9日~6月30日搭乗分の運賃例)、東京(羽田)→大分/熊本(2016年9月1日~10月29日)は10,000円とお得になります。
さらに、スカイメイト割引は割引運賃ですので、フライトマイルは本来であれば区間基本マイルの75%になるはずですが、100%のフライトマイルを獲得することができます。
スカイメイト割引での搭乗も、ANAカードのフライトボーナス(+10%分)の対象となりますので、合計で110%のフライトマイルを獲得することができます。
ANAクレジットカード:学生用カードの卒業ボーナスについて
卒業後、ANAカード(学生用)はANA一般カードに自動的に更新されます。また国際ブランドはANAカード(学生用)から引き継がれます。
ANAカード(学生用)VISAカード→ANA VISA 一般カード
ANAカード(学生用)MasterCard→ANA Master 一般カード
ANAカード(学生用)JCBカード→ANA JCB一般カード
このANAカードの切り替え時に卒業マイルとして2,000マイルが付与されます。1マイル2円で計算すると4,000円相当のプレゼントなのでお得です。
ANAカード(学生用)からANA一般カードに切り替わると学生カードの特典がなくなるため、切り替わった後にANA一般カードを利用するつもりがない場合は、卒業前にANA学生カードを解約しましょう。
まとめ
ANAのクレジットカードには学生さんのみが加入できるANA学生カードがあります。ANA一般カードと同様の特典に加えて学生限定の特典が付帯されている大変お得な学生カードです。とくにクレジットカードの決済利用でもらえるポイントからANAマイルに移行するときの移行手数料が無料なこと(JCBブランドの場合)、スカイメイトの特別割引は大きな特典ですので、旅行好きの学生さんはぜひANAのクレジットカードの学生用カードを利用して、ANAマイルを貯めましょう。
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