エポスカードの海外旅行保険は自動付帯です。
エポスカードが他の年会費無料のクレジットカードより人気があるのは海外旅行保険が自動付帯されているためです。年会費無料のクレジットカードでエポスカードほどの補償のある海外旅行保険は、他にほばありません。
渡航先で事故にあったり、病気にかかってしまったりした時に、海外旅行保険がないと100万円をゆうに超える医療費が請求されてしまうこともありますので、海外旅行保険付きの年会費無料のクレジットカードとしてエポスカード(丸井カード)は特に人気があります。
エポスカードの海外旅行保険について
まずは、エポスカードの海外旅行保険にはどんな補償があるのかをみてみましょう。
傷害死亡・後遺障害:500万円
傷害治療費用:200万円
疾病治療費用:270万円
賠償責任 :2000万円
救援者費用:100万円
携行品損害(免責3,000円):20万円
医療費キャッシュレスサービス:あり
※金額は1事案、1旅行中の限度額
まずはそれぞれの補償内容がどんな時に支払われるのか、そこから説明します。
傷害死亡・後遺障害
補償額:最高500万円
海外旅行期間中に事故による死亡、ケガをして後遺症が残ってしまった場合の補償金です。
ただし、補償対象となるのは「不慮の事故」のみです。例えばケンカや飲酒運転などや、他にもスカイダイビングなど危険なスポーツ中の事故などまで補償されません。
傷害治療費用
補償額:最高200万円
事故でケガをした時の治療費用などが補償されます。
補償対象外となるケースはは死亡・後遺障害と同様です。
疾病傷害治療費用
補償額:最高270万円
海外で急に発症することが多いのが感染症や盲腸、心臓や脳の病気など。このような疾病の治療・入院費用が補償されます。
ただし虫歯や歯周病などの歯科疾病は補償対象外です。歯科疾病は予測できますので、渡航前に治療しておきましょう。
賠償責任
補償額:最高2000万円
故意でなく他人にケガをさせてしまったり、人のものを不意に壊してしまって賠償・弁償することになった、という場合に補償されます。
その損害賠償額が補償されますし、裁判になってしまった際はその訴訟費用まで補償されます。
救援者費用
補償額:最高100万円
旅行に不慣れな人には聞き慣れない言葉かもしれません。
救護者費用に該当するものは、まず第1にクレジットカードの所有者が遭難した際の捜索や救助にかかる費用です。
重要なのが、事故や病気の報せを受けた家族が現地に行くための渡航費や宿泊費、そして国内の病院などへ搬送するための費用も補償対象になっているところです。
特に病人やけが人を搬送するにはチャーター機が必要になりますので、この救護者の補償がなければ、大変高額な出費が必要になります。
携行品損害
補償額:1点10万円、最高20万円(免責3,000円)
渡航先によっては治安にも気をつけなければなりませんが、万が一持ち物が盗難にあってしまった時の補償、または不慮の事故で持ち物が破損してしまった際の補償がこの携行品損害補償です。
品物1点につき最高10万円、1回の旅行に付き合計20万円までが補償されます。ただし免責分の3,000円は自己負担が必要です。
ただし置き忘れや紛失、外装に傷がついた程度の軽度な損傷、サビや変色などの自然な損耗は補償されません。また、カードや書類などの損害額が算定できないものや現金、金券類も補償対象にはなりません。
医療費キャッシュレスサービス
実際に診療や治療を受けたときに、その場での治療費用をクレジットカード会社が支払ってくれる、というものです。この医療費キャッシュレスサービスがなかったら、数百万円にものぼる治療費を一時的ですが自分で支払う必要があります。手持ちの現金がなかった場合、治療自体が受けられない可能性もあります。
実際にこの医療費キャッシュレスサービスが必要になった時は、まず保険会社のアシスタンスサービス窓口に電話で相談しましょう。24時間、日本語で対応してくれます。
注意する点としては、クレジットカードの海外旅行保険は死亡時・後遺障害の補償が、事故によるものが対象です。つまり病死は補償対象外です。もし海外で脳疾患や心臓発作などを起こしたら、治療費・入院費用は補償されますが、それによる死亡・後遺障害への補償はされません。疾病による死亡・後遺障害は一般の生命保険でも補償されますのでどうしても気になる場合は別に病死亡保障特約のある保険に加入しておきましょう。
エポスカードの海外旅行保険は「自動付帯」である
海外旅行保険でクレジットカードを選ぶときに見落としがちなのが、クレジットカードの海外旅行保険が「自動付帯」なのか、それとも「利用付帯」なのかという点です。
エポスカードの場合は海外旅行保険は「自動付帯」です。「自動付帯」とは海外旅行保険の補償を受けるのにクレジットカード利用などの条件がなく、ただクレジットカードを持っているだけで海外旅行の際に保険の対象になるということです。
これが「利用付帯」のクレジットカードであれば、旅行の際に利用した旅行会社や宿泊施設、航空券やタクシーなどの代金の支払いを、そのクレジットカードで決済利用していることが補償の条件となります。多くの年会費無料のクレジットカードの海外旅行保険はこの「利用付帯」です。
エポスゴールドカードの補償について
エポスカードの魅力は、年間利用額がそれほど大きくなくてもゴールドカードが年会費無料で持つことができることです。
エポスゴールドカードになると補償はさらに手厚くなります。
傷害死亡・後遺障害:500万円 → 1,000万円
傷害治療費用:200万円 → 300万円
疾病治療費用:270万円 → 300万円
また、エポスゴールドカードを所持すれば国内19空港とホノルル、仁川の空港ラウンジが無料で利用できるようになります。
海外旅行保険の補償は他のクレジットカードの保険と合算することができる
他にも海外旅行保険が付帯されているクレジットカードを持っていれば、その最大補償額は合算することができます。
例えば、もう1枚のクレジットカードに200万円の疾病治療費補償が付いていたとすると、エポスカードの270万円と2社合わせて最大470万円の補償を受けることができます。
ですので渡航する機会の多い人は海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを、メインカード以外にも複数枚持っていることが多いようです。
ただし、例外なのが死亡時の補償です。この死亡時の補償はどちらか保障金額の大きい方のクレジットカードから補償金を受け取ることになり、2重取りはできません。
エポスカードは年会費無料ですので所持するのにお金がかからず、海外旅行保険が自動付帯であることから、サブカードとしての用途に非常に適しています。またエポスカードは使わなくても提示するだけで割り引きになる店舗も多いので、持っていて損はないクレジットカードです。
エポスカードの海外旅行保険でカバーしきれない部分について
エポスカードの海外旅行保険は、非常に優秀ですが完璧ではありません。1回の海外旅行で数千円するような掛け捨ての海外旅行保険に比べると補償されない部分が出てきてしまいます。
航空機遅延費用
航空機が天候などにより遅れたために宿泊費や食事代が必要になった場合。
緊急歯科治療費用
急な歯痛など。
家族特約
加入者だけではなく、その家族まで補償対象となるかどうか。
以上のような補償は、エポスカードに限らずゴールドカードやプラチナカードでようやく付帯されるくらいの補償ですので、そこまでは一般カードに望めないでしょう。
海外旅行保険はエポスカード1枚あれば大丈夫か
実際に海外で万が一の事態になった場合、その費用をエポスカード1枚でまかなうことはできるのでしょうか。
傷害・疾病治療費に注目する
海外旅行保険で補償請求されることが多いものは1位が治療費・救援者費用、2位が携行品損害となっています(ジェイアイ傷害火災保険調べ)。
このうち特に必要な金額が大きくなるのは治療費です。
海外旅行保険の紹介を見ると、クレジットカード付帯でも損保会社の保険商品でも死亡時の補償額を「最高○千万円」として大きく宣伝していますが、実のところ死亡による補償金の請求件数は決して多くありません。人はそんなに簡単には死ぬことはないようです、ですから死亡時の補償金額はさほど重要ではありません。
海外旅行保険を決めるときに大切なのは、治療費にどれだけの補償額が設定されているか、というところです。
まとめ:海外での医療費は高めに考える
海外旅行中にケガや病気をすると、ほとんどの国で日本国内よりも高額な医療費がかかります。
国民健康保険などの「海外療養費制度」を利用すれば一部は払い戻しはできますが、国内で同等の治療を受けた場合の治療費を基準にして算定されますので、それほどの金額にはなりません。
ちょっとしたケガや風邪程度であれば、エポスカードの海外旅行保険でカバーできるでしょう。
しかし、医療費の高い国では骨折や虫垂炎、肺炎になると治療費をエポスカードの補償だけでは補いきれなくなってきます。
ましてや命に関わるほどの病気や大怪我、自力で帰国できなくなった時には、どの国であってもクレジットカード1枚の海外旅行保険だけでは補償しきれません。
けれどもエポスカードの海外旅行保険の補償額は決して低いということではありません。ゴールドカードやプラチナカードでも、高い年会費の割に海外旅行保険の治療費用は多くが300万円止まりです。エポスカードの年会費無料で270万円の治療費用補償が自動付帯というのは、破格の設定です。
基本的にクレジットカード付帯の海外旅行保険はあくまで必要最低限の補償額と考えておきましょう。海外で安心して治療を受けるためには、クレジットカードを複数枚持つか、別に掛け捨ての海外旅行保険に加入するなどして、治療費の補償額を合計500万円以上にはしておいたほうが良いと思います。
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