クレジットカードを作れない人とは、どんな人でしょうか。またクレジットカードを作れない人にはどんな理由があるのでしょう。
今回は、クレジットカードを作れない人はどんな人なのか、またその対処法についてみていきたいと思います。
クレジットカードを作れない人とは、クレジットカードの審査に通らない人のことです。そしてクレジットカードを作れない人に考えられる理由は次の3つのうちのどれかに当てはまります。
1.クレジットカードの申込者属性(年収、勤続年数など)がクレジットカード発行の基準を満たしていない
2.個人信用情報機関に登録されているクレジットカードの申込者の履歴に「事故情報(ブラック)」がある
3.個人信用情報機関にクレジットカードやその他のローンの利用履歴が全くない
各項目について順番に詳しくみていきましょう。
1.「クレジットカード申込者の属性が発行基準を満たさない」とは
クレジットカードの申込者の属性がクレジットカードの発行基準を満たしていない場合に「属性が弱い」という言葉で表されることがあります。
具体的には「契約社員で年収200万円、勤続年数2ヵ月、賃貸アパートでの居住期間6ヵ月、携帯電話のみの使用で固定電話なし」という場合、申し込んだクレジットカードの発行基準に満たないときには、クレジットカードを作れない人とクレジットカード会社に判断されます。
クレジットカード会社が重要視する属性は主に、年収、勤続年数、居住年数、雇用形態(勤務先の企業規模も含む)があります。ですから前述の例の場合は「安定性が低い」おなかつ「返済能力が低い」とみなされやすいでしょう。
この他に、スコアリング(クレジットカードの申込者を属性ごとに点数化すること。たとえば勤続年数2年⇒20点、勤続年数10年⇒100点など)をする際には、各クレジットカード会社が定める「ボーダーライン(基準点)」を越えていなければ、クレジットカードを発行してもらえません。
クレジットカードの申込者によってそれぞれ改善点は異なっていますが、クレジットカードの審査では、勤続年数、居住年数、年収という特に重視される点をを中心にして、それぞれを高めていくことが理想的です。
また、クレジットカードを作れない人には18歳未満の人、または高校生(18歳以上でも高校生は付加)以下の人も含まれます。
2.「個人信用情報機関にブラックといわれる事故情報がある」とは
「ブラック」と呼ばれる状態の場合はクレジットカードの審査に通らない条件のなかでは、最も厳しいものです。
各クレジットカード会社では、クレジットカードの発行の際にいくつかの「基準点」を設けていますので、そのクレジットカード発行の基準点の中には「ブラック(金融事故情報)が存在する人には、クレジットカード発行しない」という内容もあります。ですから事故情報があるためにクレジットカードを作れなかった場合は、今回はクレジットカードの申込を見送った方が良いでしょう。
なお、個人信用情報機関に登録されているブラックな情報(クレジットカード、またはその他のローンの支払い遅延や滞納、多重債務、自己破産など)は、おおよそ5年で抹消されますので、そのブラックな情報が抹消される時期を待って再度クレジットカードの申込をすることが一番良い方法でしょう。
3.「個人信用情報機関にクレジットカード・ローンの利用履歴がない」とは
「現金主義で、今までに一度もクレジットカードを作ったことも利用したこともなく、自家用車を含めて全ての物を現金で購入してきた」
という35歳のAさんという人がいたとしましょう。
Aさんがクレジットカードを申し込んだ場合、クレジットカードの審査時にクレジットカード会社から確認される個人信用情報機関(外部信用情報機関)には、Aさんの情報は全くない状態です。
個人信用情報機関(外部信用情報機関)には、過去に1度でもクレジットカードやその他ローンを利用をしたことのがあれば、その履歴が登録されるシステムになっています。ですから、これまで全くクレジットカードおよびその他ローンの利用経験のないAさんは「情報が登録されていない」という状況になります。
この「情報が登録されていない」状況は、過去に自己破産などの金融事故を起こし、一定の期間の後にその金融事故のデータが抹消されたばかりの、つまりブラックだった人とデータの内容は全く同じです。
クレジットカード会社は、Aさんのクレジットカードの申込者属性に特に問題がなくても、「怪しい」と思わざるを得ません。
またクレジットカードの申込者自身の支払い能力や信用度は、クレジットカードの申込書の内容から確認するだけでは「判断しきれない」こともたくさんあります。
かんたんな例を挙げますと、次の2人のうち、どちらの人を信用できますか?
「以前に10万円を貸して、返済期日にきちんと返済した友人のBさん」
「5万円貸してください」と頼みに来た友人Cさんは、今回が初めてのお金を貸す相談だった」
前者のBさんには返済期日に10万円を返済したという返済実績がありますが、後者のCさんには返済の実績がありません。このことから、「支払いが行われないリスク」について考えると、今回初めてお金を借りに来たCさんの方が返済実績がない分危険性も高いです。お金を貸す側からすれば「Cさんにお金を貸してよいか悪いか、警戒せざるを得ない」というのは仕方がないことでしょう。
クレジットカードやその他ローンの履歴や返済情報がない、という理由で自分はクレジットカードが作れない人、である可能性がある場合に注意しなければならない点をあげてみましょう。
例えば、今後スマートフォンを家電量販店で分割払い(割賦購入)した場合、支払いの遅滞、延滞、滞納などをしないようにくれぐれも気をつけて下さい。クレジットカードまたはその他ローンの滞納履歴が個人信用情報機関に5年間異動情報(ブラック)として記録が残りますので、期日までには必ず支払うようにしましょう。
これは、クレジットカードの審査のみでなく住宅ローンの審査などにも影響が出ます。
個人信用情報機関にクレジットカードなどの利用履歴がない場合、これから履歴を作らなければなりません。
具体的には「クレジットカードの審査に通りやすい状況を作り、発行されたクレジットカードを適切に利用しながら実績と信用を個人信用情報機関に残す」という取り組みが必要です。
「クレジットヒストリー(クレヒス)」と呼ばれるクレジットカードの利用履歴は、このような地道な努力の繰り返しによって積み上げられていきます。
クレジットカードを作れない人でも審査通る可能性のあるクレジットカードについて
何らかの事情で「自分はクレジットカードを作れない人ではないか」と心配している場合には、消費者金融系のクレジットカードを申し込んでみましょう。消費者金融系のクレジットカードはクレジットカード業界の中でも一番クレジットカードの審査基準が緩いと言われています。
さらに、クレジットカードの審査に通りやすくなるコツとして、クレジットカードの申込書に記入する「キャッシングの利用可能枠」の欄に低めの金額、若しくは0円と記入して申し込んでみましょう。
クレジットカードが作れない人の中に、「クレジットカードの審査に通るまで、何度でもクレジットカードの申し込みをすればいい」と考える人がいるようですが、「クレジットカードに申し込みをした」という履歴は個人信用情報機関に約半年間残ります。短期間の間に数多くのクレジットカードに申し込むのは、クレジットカードを取得する上で不利になりますので、一度クレジットカードの申込をしたら少なくとも半年間は間を空けて次のクレジットカードを申し込むようにしましょう。
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